卒業式Ⅰ
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父として息子として夫として
卒業式Ⅰ
今日、長女が卒業した高校は、私の母校でもある。
「蛍の光」を聞きながら
35年前の私の卒業式に出席してくれた父のことを思い出した。
父が天草からこの熊本市内の高校まで来たのは数回だったから
他に知り合いのお父さんお母さんなどいなかったし、
先生の顔や名前さえ知らなかったと思う。
私も父が卒業式に出席していることを知らず
アパートに帰った時に顔を合わせ、
「来とった?」と聞いたのだ。
二人で近くのラーメン屋でラーメンをすすり
部屋へ戻ると何もすることもなく、
置いてあった一升瓶の焼酎を飲んだ。
黙って飲みながら間が悪いな、などと思っているところに
同級生二人がビールをたくさん買ってきて
卒業祝いの宴会となった。
父が近くの肉屋から馬刺しを買ってきてくれた。
辺りは暗くなり一層盛り上がった。
酒が足りなくなり、父と友人と四人で
散歩がてら買いに行こうとなったが
酒屋は閉まっていた。
「ここであきらめるわけにはいかないな」
ひとりが言った。
「今日は夜通し飲みたいもんな」私も答えた。
そのときだった。
父がドンドンと閉められた木製の雨戸をたたくと
店の中から
「誰だあ!たたくのは!不良高校生が!警察に電話すっぞ!」
と大声がかえってきた。
↑五足のくつのサクラの開花は毎年3月20日ごろ。
この季節になると、亡父を思い出すことがたまにある
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