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このことが無かったら五足のくつはできなかったに違いない その20.

公開日: : 最終更新日:2014/12/16 このことが無かったら五足のくつはできなかったに違いない

このことが無かったら五足のくつはできなかったに違いない
   ~その20.『二週間ごとの上京』

アルバイトやパートの人たちは、当初、
我々を乗っ取り屋のように理解しているらしかった。
どうも前の店長がそういう説明をしており、
先入観を植え付けられているようだった。
だが、話してみると皆いい人たちで、
弟も安心したようだった。

私は、二週間毎に上京する生活が始まった。
この生活を何年か続けたことで
ある気づきを得ることができた。

それは、移動する距離や時間に比例して
意識が肯定的になるということだ。

例えば、長期の外国旅行などをして帰国し職場に戻ると、
なにか言い争いをしている同僚がいるとする。
その問題が、旅行前の自分には確かに
言い争いをするに値する問題であると思っていたのに
旅から戻ってその風景を見ると、些細な問題でしかない、
というようなことだ。

私にとっての当時の大問題は、
新たに自分の宿を造れるかどうか、ということだった。
そして、いい情報はなにもなく、
もう無理かというような時を過ごしていたが、
この上京を繰り返すことが、私の意識を肯定的にすることに役立った。
また、このことは、旅の意義や、
それに関わる宿というものの大切さを知ることにもつながった。

ラーメン店の経営は順調だった。
1年ほど続けた1994年の冬に角川書店の「東京ウォーカー」という雑誌の
「東京近郊でおいしいラーメン店」
という特集記事の取材を受けることとなった。
これが、このラーメン店のみならず、
伊賀屋の売り上げをさらにアップさせることとなる。

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↑2012年11月に南米・ペルー、マチュピチュの遺跡にて。
旅をしている間の24時間と日常の24時間は違う。
時間の感覚も移動する距離や時間に比例しているように思う。

 

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石山離宮 五足のくつ オーナー 山﨑 博文
下田温泉一の老舗『旅館 伊賀屋』の六代目として 天草下田温泉に生まれた天草育ちの天草男児。 2002年7月に、九州の西の果て、東シナ海を見渡す山に 全室露天風呂付き離れの温泉旅館『石山離宮 五足のくつ』をオープン。 趣味は散歩と温泉と水泳。旅行家としての一面も持つ。
石山離宮 五足のくつ オーナー 山﨑 博文

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